コピー天国でイノベーションが出てくる

知的財産を権利として守らない社会は困るが、良いもの、成功しているものを何でもコピーする市場は時には強さを発揮する。

中国のベンチャー企業は、自分自身のビジネスモデルや製品・プロダクトが真似される可能性のあることを前提に事業推進を行うから、そのスピード感はすさまじい。唯一ともいえる差別化がスピードになるからだ。他社よりも早く動いて一定規模の市場シェアを握る、それが参入障壁になるという考え方だ。ただ、一定規模の市場シェアと言っても、市場が巨大であるためにマーケットリーダーとなるほどのシェアを握ることも非常に困難である。Grouponモデルと言われる共同購入というビジネスモデルが流行った時、中国には一時1,000を超える類似サイトができた。その後、同業同士での買収や自然淘汰により美団Meituanというサイトが生き残った。

そういった市場の中で消費者は巧みに使いやすいサービスに簡単に移っていくために、今や単純なマネだけでは生き残れないのは誰しも知っているので、企業側も次から次へと便利なサービスを打ち出す。便利さだけで言えば、日本やアメリカよりも便利なサービスはたくさんある。WeChatはその最たるもの。

コピー前提だからイノベーションが生まれ、巨大なベンチャー企業が誕生し、結果的に社会として強くなっていく。

WeChat ID

直接ネットビジネスではなくとも、ネットと関わらないビジネスなんて無いし、名刺交換代わりにWeChat ID交換だし、中国ビジネスでWeChatをやらない理由が無い。

データファイルの交換や決済サービスははもちろんのこと、WeChat自体も様々な機能を提供し続けており、ますます便利になっている。簡単な議論なら仕事でもWeChat上のグループチャット機能で済ませてしまうことも多い。

WeChatへの最適化

中国版LINEと言われるWeChat。

だが、LINE以上にユーザー数もあるし、様々な機能を次々と開発してどんどん便利になっている。中国でネットビジネスをする場合にはWeChatとの連携を前提にした機能開発や最適化したサービスを考えたほうがうまくいく。

Tencentも自身の経済圏を広げていくためにWeChat関連のサービスには積極的に投資している。ベンチャー企業にとってもTencentからの出資受け入れが更なる成長につながっていく。