Valuationと資金調達額

ベンチャー企業にとって、Valuationは高く資金調達額も多く、が理想だろう。

資金調達額がValuationに比して大きくなり過ぎれば、事業運営の資金的余裕は出来るが、創業メンバーの持株比率が小さくなってしまい、その後さらに企業を大きくしようというインセンティブが少なくなってしまう。

Valuationが高くなりすぎれば、その資金調達ラウンドに参加する投資家が少なくなってしまうとともに、その次のラウンドへのプレッシャーを高めてしまう。

その都度都度の資金調達ラウンドにおいて、適切なValuationと資金調達額を決めるのは創業メンバーにとっても、投資家にとっても重要な業務。

WeChatへの最適化

中国版LINEと言われるWeChat。

だが、LINE以上にユーザー数もあるし、様々な機能を次々と開発してどんどん便利になっている。中国でネットビジネスをする場合にはWeChatとの連携を前提にした機能開発や最適化したサービスを考えたほうがうまくいく。

Tencentも自身の経済圏を広げていくためにWeChat関連のサービスには積極的に投資している。ベンチャー企業にとってもTencentからの出資受け入れが更なる成長につながっていく。

中国ビジネスなのか新規事業なのか

新規ビジネスの観点から中国ビジネスを評価、推進する。

中国ビジネスの難しさ、と思っていることが、実は日本でビジネスを行うことと同じ論点のことがある。

日本で行っていたことを中国でも展開する。一見、中国ビジネスの論点をつぶさないといけないように思うが、実は日本で新規事業展開するときに解決すべき課題と大差はない。

新規事業をやってきた人材であれば、中国経験が無くても中国ビジネスで成功する才能のいくつかは備えている。新規事業をやったことのない人は、新規事業の課題と中国特有の課題をごっちゃにして、全ての難しさを中国の責にしてしまう。

重要なのはチームの執行能力

投資家がベンチャー企業を見るとき、重視するものの一つが創業チーム。

そのベンチャー企業のビジネス自体変わり得るがチームはなかなか変わらないから。そして、絵空事に思えるような壮大な事業計画を実現することはそのチーム力にかかっているから。

Execution能力「も」持つことは事業計画を作ることよりもずっと大切。

20倍になるかどうか

VCという投資家の立場からベンチャー企業を見ると、その価値が20倍になるかどうかが重要。IRR30%や50%を達成するにはそれくらいのホームラン投資案件が必要。

売上やユーザー数が10%や20%の成長ではなく、5倍、10倍と増えていくと思えるかどうか、そういうサービスを作り出しているかどうかを見極めている。

オンラインからオフラインへ

これまでの中国のネット企業は素早くネットサービスを開発し世に出し、とにかくユーザー数を稼ぐべくマーケティング費用に膨大なお金を投じていた。ユーザー数が増えれば、それを価値として見てくれる投資家がいたから、資金調達をすることでまたユーザー数獲得競争に乗り出せた。そして新たに増えたユーザー数をアピールしてまた資金調達し、ユーザー数獲得にお金を使い。。。

そういうネット企業が最近はオフラインの営業チームを作ってユーザーを増やし始めている。オフラインだけだとユーザーのスイッチングコストが低いが、オフラインでのつながりができるとユーザーによるサービスへの依存度がより高くなる。別の競合サービスへの流出も防げる。

ビジネスモデルとマネタイズ方法

中国のネットベンチャーでもその価値提供の方法はさまざま。

たとえそのソフトウェアに競争力の源泉があったとしても、何かしらのハードを売ることが買う側としてお金を払いやすい。とはいえ、ハードもすぐに真似され追いつかれて、分かりやすい差別化を維持し続けるのは難しい。

そういう厳しい状況で戦っている中国のベンチャー企業はビジネスモデルもマネタイズ方法もかなりの柔軟性が要求される。もちろん、そういう世界に飛び込もうという日本企業にとっても。

日本ローカルが中国で受ける

日本だけでしか受け入れられないと思っているビジネスが中国でも実は意外にそれなりの規模になる。

例えば、日本の中学受験コンテンツは中国在住日本人の必需品。

とはいえ、ニッチマーケットなので身軽に事業展開することが必要。

優先順位

市場調査をして、戦略を立てて、詳細な実行プランに落として、KPIを設定して。。。

ということがベースにありながらも、今どれを優先させて、どれをあえて行わないかという判断も含めて、中国ビジネスの担当者に任せるべき。そして、その優先順位、戦略の取捨選択は中国人のマネジメントに任せるべき。

何もかも揃えてからでないと進められない、決められないのであれば、中国ビジネスでは成功しない。日本企業の時間で事業計画を作っている間に前提となる市場環境が変わっている。

中国事業担当者

中国ビジネスは中国人がマネジメントしたほうがうまくいく。そうでなければ、中国ビジネス経験者。

が、日本に留学して日本企業に新卒採用された中国人はどうしても日本的ビジネス感覚が抜けないので、誰を、どういった人材を中国ビジネスのマネジメントに据えるかはよく考えなければならない。

過去に駐在経験のある日本人ビジネスマンも同じ。この激動する中国市場において1~2年のブランクがあると従来の考え方が通用しない。

そんなことより、任せられない、任せ方が間違っていることによる問題のほうが大きく、その場合には、形式的に担当させることがかえって中国ビジネスにひずみを招く。任せ方の設計を真面目に考えるべき。